う~ん😔どうしようかなぁ
ショートストーリー
琴葉のびっくり大変身
『う~ん😔どうしようかなぁ』
放課後の教室、琴葉(ことは)はいつものように仲良しの3人と帰る準備をしていた。
「今日は寄り道しないで真っ直ぐ帰ろうね!」
ランドセルを背負いながらそう言う琴葉に、友達の一人が唐突に声を上げた。
「ねぇ、琴葉ってさ、髪型とか服をちょっと変えたら絶対大人っぽくなると思わない?」
その言葉に、他の友達も興味津々な顔をする。
「確かに!普段は子供っぽい感じだけど、ちょっと変えるだけで別人になりそう!」
琴葉は驚いたように目をパチパチさせた。
「え、そんなことないよ…なんで急に?」
「いやいや、絶対いけるって!ちょっとやってみようよ!」
盛り上がる友達たちに押され、琴葉は渋々机に座らされてしまった。
さっそくツインテールをほどかれ、ストレートに髪を下ろされる。ヘアブラシで念入りに梳かして、前髪もヘアピンで整え、さらに、友達が持っていた大人っぽいロングコートを羽織らされる琴葉。困惑した表情を浮かべながら袖を眺めて、「なんか変な感じがする…」と小さく呟いた。
しかし、変身が完成した瞬間、教室が静まり返った。
「ちょ、琴葉…これ、ヤバっ…」
友達たちは息を飲んで言葉を失った。
「え?どうしたの?」
不思議そうに首をかしげる琴葉。ちょっと不安気な声に、友達たちは思わず笑い出した。
「いやいや、琴葉、これ絶対男子全員騙されるよ!」
「本当に別人みたい!こんなに変わるなんて思わなかった!」
友達たちは大興奮で盛り上がり始めた。
「明日、この格好でどれだけ男子が騙されるか試してみようよ!」
琴葉はその言葉に目を大きく見開いて首を振った。
「え、絶対無理!やだやだ!」
必死で拒否する琴葉を見て、友達たちはさらに笑いながら悪ノリを続けた。
そんな中、突然ドアが開き、担任の先生の声が響いた。
「おい、何をやっているんだ!何時だと思ってるんだ!」
全員がピタリと動きを止めた。
先生の視線が琴葉に向くと、「君、どこのクラスだ?もしかして中学生か?勝手に校舎に入っちゃダメだろう!」と真剣な声が飛んだ。
琴葉は驚いて目を丸くし、大慌てで謝り始めた。
「えっ…あ…ごめんなさい!すみません!本当にすみません!」
何度も頭を下げる琴葉。
しかし、その声を聞いた先生は一瞬困惑し、じっと琴葉を見つめた後、目を見開いて言った。
「え…上杉か!?お前だったのか!」
教室中にクスクスと笑い声が広がる。琴葉は顔を真っ赤にして友達たちを睨んだ。
「もう、だから嫌だって言ったのに!」
本気で怒る琴葉に、友達たちは笑いをこらえながら「ごめんごめん!」と謝ったが、その目はいたずらっぽく輝いていた。
帰り際、琴葉はロングコートを脱ぎ捨てるように返し、眉を吊り上げて友達に怒りをぶつけた。
「もう二度とこんなことしないでよね!ホントに恥ずかしかったんだから!」
そんな琴葉を見送ったあと、友達たちは顔を見合わせて小声で話し始めた。
「次はリップとか持ってきたらどうかな?」
「髪も巻いてみたら絶対もっと可愛いよね!」
いたずら心を隠しきれない友達たちの笑い声が、静まった教室に小さく響いていた。
プロフィール
名前
上杉 琴葉(うえすぎ ことは)
年齢
12歳(小学6年生)
身長・体重
身長:159cm
体重:ヒミツ
同級生の中ではかなり背が高く、スラッとしたスタイルが特徴。大人びた体型だが、いつも子供っぽい髪型やカジュアルな服装をしているため、その魅力が控えめに見える。
容姿
黒髪でショートツインテールがトレードマーク。前髪はぱっつんで、全体的に素朴でかわいらしい印象。服装は動きやすさ重視で、ピンクのセーターやオーバーオールなど、少し子供っぽいスタイルを好む。顔立ちは大人っぽいが、本人はそれを自覚しておらず、幼い雰囲気のままでいる。
性格
控えめで真面目な性格。少し人見知りする一方で、仲の良い友達の前では明るく無邪気に笑うタイプ。困ったり恥ずかしいことがあると眉を下げて「う~ん」と悩む癖があり、その仕草が周囲から「かわいい」と評判。
友達のいたずらや提案に弱く、断りきれずに巻き込まれることが多いが、友達思いで優しい心を持っている。
家族構成
父、母、兄(高校1年生)の4人家族。優しい母としっかり者の兄に囲まれて育つ。兄とは時々口喧嘩をするが、内心では尊敬している。
学校での立ち位置
クラスでは「スタイルがいいし背も高いから目立つよね」と言われるが、本人はあまり気にしていない。いつも動きやすい服装や髪型のせいで、親しみやすい雰囲気を保っている。女子から「もっとおしゃれすればいいのに」と言われても、面倒くさがって興味を示さない。
趣味・特技
趣味はぬいぐるみ集めやシール集め。動物のぬいぐるみが特に好きで、自分の部屋には小さなぬいぐるみコーナーを作っている。友達からかわいいシールをもらうと、日記帳や手帳に貼るのが日課。
好きなもの・嫌いなもの
好きなものはイチゴ味のお菓子やカラフルな文房具。特にキラキラした鉛筆やかわいい消しゴムには目がない。
嫌いなものは虫全般と体育の長距離走。体力はあるが、走ることはあまり好きではない。
将来の夢
かわいいぬいぐるみに囲まれた雑貨屋さんを開くことが夢。小さい頃から雑貨店のショーウィンドウを見るのが好きで、自分の好きなものを集めた店を作りたいと密かに思っている。
琴葉からのメッセージ
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