じゃあ😁わたしが手伝ってあげる!
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ショートストーリー
藍花とマイペースなパパ
『じゃあ😁わたしが手伝ってあげる!』
朝、静かな山のホテルの一室。
窓の外には木々が広がり、森の奥から鳥のさえずりが聞こえてくる。昨夜の雨の名残なのか、葉の先には小さな水滴が光っていた。すぐそばには木の囲いに囲まれた露天風呂が見える。
藍花は朝早くに目を覚まし、お気に入りのコートを羽織り、髪を整え、鏡の前で満足げに微笑んだ。
「うん、カンペキ!」
今日は、美味しい朝食を食べた後、家族でサファリパークへ行く。早く出発したくて、もう準備は万端だった。
しかし――
部屋の奥では、まだ布団にくるまったままの人影がひとつ。
「……パパ、まだ寝てるの?」
軽く頬をふくらませながら布団を引っ張る。中から聞こえるのは、寝ぼけた声と、微かなため息。
ゆっくり顔を出したパパの髪は、見事に跳ね上がり、まるで巣から飛び出たばかりの小鳥のようだった。藍花は思わず口元を押さえる。
「……ぷっ。」
ママが横で肩をすくめる。昨夜、地酒を楽しんでいたパパは案の定、朝が弱い。
パパはようやく上体を起こし、伸びをすると、ぼさぼさの髪を片手で押さえながらのろのろと立ち上がる。
「とりあえず、朝風呂に入って目を覚ましてくるよ……」
そう言って、ゆっくり脱衣所へ向かう。
「もぅ。おそいよー!早くじゅんびして!」
せっかちな藍花が後ろから急かすが、パパは「わかった、わかった」とのんびり浴衣の帯をほどき始めた。
その瞬間――
「じゃあ、わたしが手伝ってあげる!」
藍花は勢いよくコートを脱ぎ捨て、腕まくりをする。
風呂場に駆け込むと、シャワーを手に取り、片手にはシャンプー。
まるで美容師さんのようなキメ顔で、じっとパパを見つめた。
「はい、パパ、そこにすわって!」
パパは慌てて浴衣の帯を締め直し、後ずさった。
「藍花!パパはゆっくり入りたいから!大丈夫だって!!💦💦」
藍花が不満げに眉をひそめる。
そんな様子を見かねてママがやってくると、藍花の肩をぽんぽんと叩いた。
「こらこら、パパは自分でできるわよ。」
「えー、でも早くしてほしいのに!」
不満げに唇をとがらせる藍花。
パパは逃げるように風呂場へ入り、戸を閉めた。小さな安堵のため息がもれる。
静かになった脱衣所で、しばらくすると、外から小さな声が聞こえてきた。
「10分で出てきてね!」
パパは肩を落としながら、静かに湯に浸かるのだった。
プロフィール
🌟 名前: 藍花(あいか)
🎂 年齢: 8歳(小学2年生)
🏠 住んでいる場所: 都会のマンション(だけど自然が大好き)
👨👩👧 家族: パパ・ママの3人家族(たまに祖父母の家にも遊びに行く)
🎀 性格: 明るくて活発!せっかちで行動力抜群だけど、ちょっとおっちょこちょい
📚 好きなこと: おしゃれ、旅行、動物、友達とおしゃべり
🐯 好きな動物: トラ(かっこいいから!)、うさぎ(もふもふでかわいい)
🍓 好きな食べ物: いちご、パンケーキ、オムライス
🛁 苦手なこと: のんびり待つこと(パパの準備が遅いと急かしがち)
🎨 特技: 早着替え、お手伝い(と自分では思っている)
🌈 夢: 世界中のかわいい動物を見に行くこと!
藍花からのメッセージ
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