AI 美少女小学生
しずか（6さい）

　田舎のおじいちゃんの家には、木のぬくもりと薪ストーブのやさしい暖かさが広がっていた。しずかにとって、大晦日に家族全員が集まるこの日は、1年で一番楽しみにしている日だった。お父さんとお母さんは台所でおせち料理の準備を手伝い、伯父さん達はおじいちゃんとおばあちゃんと一緒に久しぶりの再会を楽しみながら話し込んでいる。家族の笑い声や台所からの鍋の音が家中に響き、どこか特別な温かさが家を包んでいた。

でも、しずかにはまだひとつだけ心残りがあった。大好きな従姉妹のお姉ちゃんが、まだ帰ってきていないのだ。東京の大学に通うお姉ちゃんは、都会の生活で忙しいけれど、年末には必ず帰ってくる約束をしてくれていた。しずかはその約束を信じて、朝からずっとソワソワしていた。

「ピンポーン！」
玄関から聞こえたチャイムの音に、しずかはぱっと顔を上げた。絵本をめくる手を止め、待ちに待った瞬間が来たことを感じる。慌てて立ち上がり、スカートを揺らしながら玄関へ走り出す。

「やったぁ😊おねえちゃんだ！」
玄関のドアを開けると、そこには笑顔で大きな荷物を抱えたお姉ちゃんが立っていた。しずかは歓声を上げてお姉ちゃんに飛びつき、その小さな腕でぎゅっと抱きついた。

「しずか、久しぶり！大きくなったね！」
「おねえちゃん！ずっとまってたよ！トウキョウはどうだった？さむい？」
質問攻めのしずかに、お姉ちゃんは苦笑しながら「東京の話はあとでゆっくりね。それよりこれ、お土産だよ」と言って紙袋を差し出した。

「わぁ、なにこれ！？すごい！」
しずかは目を輝かせて袋を覗き込み、かわいいお菓子や小さなぬいぐるみに歓声を上げた。その様子を見て、おばあちゃんが「しずか、そんなに大騒ぎしたら疲れちゃうよ」と笑いながら声をかける。しずかは得意げにお姉ちゃんの手を引きながら「ねぇ、おねえちゃん、わたしのサンタさんのプレゼントも見て！」と、さっそく自慢を始めた。

　その夜、家族全員が揃って大きな食卓を囲んだ。おばあちゃん特製の料理に、みんなで手作りした年越しそばが並ぶ食卓は、笑い声と幸せな空気に満たされていた。しずかはお姉ちゃんの隣にぴったりくっついて、まるで離れたくないようだった。

「おねえちゃん、トウキョウのお友だちってどんな人なの？」
「べんきょうはむずかしい？」
しずかの質問に、みんなが笑顔で耳を傾け、お姉ちゃんは楽しそうに答えてくれる。久しぶりにそろった家族の笑顔が、ストーブの暖かさと一緒に部屋を満たしていった。

　紅白歌合戦を見ながら年越しの瞬間を待つしずかは、お姉ちゃんの膝枕でうとうとし始めていた。その様子を見たお母さんが「しずか、寝ちゃったの？」と声をかけると、しずかは目をこすりながら「だって…おねえちゃんとまだおはなしするんだもん」と小さな声でつぶやいた。

そして、年が明けると同時に、みんなで「明けましておめでとう！」と声を合わせた。おじいちゃんの家の温かさと家族の笑顔に包まれながら、しずかにとって最高の年末となったのだった。