ショートストーリー
優奈の初めてメイク
『ねぇ😊どうかな?』
優奈(ゆうな)はクローゼットを開けて、どの服を着て行こうか悩んでいた。
今日は家族でお出かけ。最近おしゃれに興味が出てきた優奈は、せっかくだから一番かわいい服を選びたい。
ベッドの上には、フリルのスカートや可愛いセーターが並んでいる。でも、どれを着ようか決められず、キャミソール姿のまま腕を組んで考え込む。
そんな様子を見ていたお母さんが、クスッと笑いながら声をかけた。
「優奈、メイクしてみる?」
「えっ、いいの?」
目を輝かせる優奈に、お母さんは「ほんの少しだけよ」と言いながら、優しく頬にチークをのせ、フェイスパウダーをふんわりとのせた。
ほんのり色づいた頬と、少し明るくなった顔色。
「わぁ、なんかイイかも!」
ちょっとだけ大人っぽい気分になった優奈は嬉しくなり、そのまま洗面所へ向かった。
鏡の前に立ち、じっくりと自分の顔を見つめる。
確かに、いつもよりちょっと違う気がする。でも、どれくらい変わったんだろう?
ちょうどその時、弟の直樹がパジャマ姿のまま洗面所に入ってきた。
「ふぁ~…ハミガキきしよっと。」
まだ眠そうな顔をしながら、隣で歯を磨き始める。
「ねぇ、どう?」
優奈は得意げに微笑みながら直樹を見た。
直樹は歯ブラシをくわえたままじっと優奈の姿を見つめる。
「……ん?」
しばらく考えてから、「え…なにが?」と首をかしげた。
「えっ!? わかんないの!?」
優奈は少しムッとする。
「よーく見てよ!」
直樹はもう一度優奈の顔を見つめ、少し鼻をくんくんと動かした。
「……あ、なんかユウナちゃん、イイにおいする!」
フェイスパウダーの香りだ。
「そうじゃなくて! 顔を見てよ!」
優奈は思わず前のめりになる。
すると直樹は「あー、わかった!」と突然大きくうなずいた。
「おしごとから帰ってきてビールのんでる時のママの顔!」
一瞬、時が止まった。
「……は?」
優奈は固まる。
「ほら、ママ、しごとから帰ってくると、スーツぬいでソファーで『はぁ~つかれた~』って言いながらビールのむでしょ? なんか、そんな顔!」
直樹は悪気なくそう言った。
優奈は驚いて、急いで鏡を見直す。
頬にほんのり色がついていて、口元も少しきゅっと引き締まって見える。
言われてみると、確かに似てる気がする。
帰宅後、くつろぎながら缶ビールを飲むお母さんの顔に。
「……うーん……」
せっかくちょっとキレイなお姉さんっぽくなれたと思ったのに、想像とは違う方向に大人っぽくなってしまったらしい。
なんだか一気にテンションが下がる。
「やっぱりメイク落としてくる……」
優奈は洗面所を出て、お母さんのところへ向かうのだった。
「ママ、メイク落としてもらってもいい?」
お母さんは少し驚いた顔をし、「さっきまで喜んでたのに、どうしたの?」と不思議そうに首をかしげた。
「うーん……なんか、ちょっと……」
理由を説明するのはなんとなく恥ずかしくて、優奈はごまかすように言った。
お母さんは優しく微笑みながらメイクを落としてくれた。
鏡を見て、いつもの自分の顔が戻る。
「うん、やっぱりこっちのほうがいいかも!」
優奈はぱっと笑顔になり、今度こそ服を選び始めた。
おでかけの準備が整い玄関に向かうと、後ろから直樹が不思議そうに尋ねた。
「さっきの、やめちゃったの?」
優奈は少し考えた後、「まだ、ビール飲むママの顔にはなりたくないから!」と笑いながら答えた。
「あはは」と直樹が笑い、お母さんは「ちょっと!? どういうこと!?」と困ったような声を上げた。
そんな賑やかなやり取りのまま、優奈たちはお出かけへ向かった。
今日はメイクをしなくても、楽しい一日になりそうだった。
プロフィール
🌟 名前: 優奈(ゆうな)
🎂 年齢: 9歳(小学3年生)
📏 身長: 128cm
⚖️ 体重: 27kg
🎨 好きな色: ピンク、ラベンダー
👗 好きな服: ふわっとしたワンピース、リボンやフリルのついた洋服
🍰 好きな食べ物: いちごのショートケーキ、クリームパン
🚴 趣味: おしゃれ研究(雑誌を見る、ママの服をこっそり試着する)、お絵描き
📚 得意な教科: 図工、音楽
📖 苦手な教科: 算数(計算問題がちょっと苦手)
🏃 性格: 明るく元気、人懐っこいが、ちょっと負けず嫌いな一面もある
🐰 好きな動物: うさぎ、リス
🎤 好きな遊び: 友達とプリンセスごっこ、おしゃれごっこ
👨👩👧👦 家族構成: 父・母・弟(直樹・7歳)
💭 最近の悩み: 「おしゃれしたいけど、まだ子どもっぽく見られちゃう…」
✨ 将来の夢: お洋服のデザイナーか、アイドルになりたい!
優奈からのメッセージ
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